IT求人は年間を通じて募集されていますが、企業の新年度や下半期の開始、プロジェクトの立ち上げ、欠員補充などによって、採用活動が活発になりやすい時期があります。
特に、4月入社に向けて採用が進む1月〜3月は求人が多くなりやすく、8月以降も10月の下半期開始や夏のボーナス支給後の退職者に伴う欠員補充などを背景に、求人が増える傾向があります。
ただし、40代・50代のIT転職では、求人が増えてから転職活動を始めるのではなく、希望する入社時期から逆算して準備を進めることが重要です。
この記事では、40代・50代のIT求人が多い時期とその理由、転職活動を始めるタイミング、経験を活かしてIT転職を成功させるポイントを解説します。
IT求人は4月・10月など年度の切り替わりに向けて増えやすい
IT業界では、企業の新年度や下半期の開始に合わせて組織体制やプロジェクト体制を整えるため、その前後で採用活動が活発になりやすい傾向があります。
特に、4月入社に向けた採用が進む1月〜3月は、年間でもIT求人が多くなりやすい時期です。
一方、6月〜7月は採用計画の調整などによって求人の動きが比較的緩やかになる場合がありますが、夏のボーナス支給後に退職者が出ることで欠員補充のニーズが発生します。そのため、8月〜9月には10月から始まる下半期に向けた採用とあわせて、求人が再び増えやすくなります。
さらに10月〜11月は、下半期の組織やプロジェクトを実際に動かした結果、人員不足が明らかになり、追加採用が行われる場合があります。11月頃からは翌年4月入社に向けた採用も始まります。
12月も、年末年始の休暇期間に選考が一時的に止まることはあるものの、4月入社に向けた採用活動そのものは活発に行われる傾向があります。
このように、IT求人には年間を通じて一定の波があります。
重要なのは「求人がもっとも多い月まで待つ」ことではなく、希望する入社時期から逆算して転職活動を始めることです。
※求人の多さや時期は、各企業の決算時期、採用計画、職種、地域、プロジェクトの状況などによって異なります。
40代・50代のIT求人が多い時期

1月〜3月|4月入社に向けてIT採用が活発になりやすい
1月〜3月は、4月の新年度に向けてIT企業の採用活動が活発になりやすい時期です。
企業では、新年度の組織体制や事業計画、新規プロジェクトの開始に合わせて人員を確保する必要があります。
そのため、ITエンジニアや社内SE、インフラエンジニアをはじめ、プロジェクトマネージャー(PM)、PMO、ITコンサルタントなど、実務経験を持つIT人材の採用を進めるケースがあります。
また、退職者の欠員補充や、新年度に向けた体制強化を目的として経験者を採用する企業もあります。
40代・50代のIT転職では、経験年数だけではなく、「どのようなプロジェクトに携わったか」「どのような役割を担ったか」「どのような課題を解決したか」「どのような成果を出したか」を具体的に伝えることが重要です。
たとえば、PM・PMO経験がある場合は、プロジェクトの規模や担当人数、進捗管理、顧客折衝、ベンダーコントロールなど、自身が担った役割を整理しておきましょう。
ただし、4月入社を希望する場合、1月になってから転職活動を始めるのでは遅い可能性があります。
応募から内定獲得までに2〜3カ月、内定獲得から入社までにも2〜3カ月程度かかることを考えると、前年の10月頃から準備を始め、11月〜12月頃には応募できる状態を整えておくことがひとつの目安です。
4月〜5月|新体制・プロジェクト開始後の追加採用が発生
4月は、新年度や新しい組織体制が始まる企業が多い時期です。
事前に採用計画を立てていても、実際に組織やプロジェクトを動かすなかで、「想定より人員が不足している」「プロジェクト管理を任せられる人材が必要」「特定分野の経験者を追加したい」といった課題が明らかになる場合があります。
そのため、4月〜5月には、新体制やプロジェクトの状況を踏まえた追加採用が行われるケースがあります。
この時期の求人では、企業が採用したい人材の役割や解決したい課題が、採用計画の段階より具体的になっている場合があります。
40代・50代では、PM・PMOとしてのプロジェクト推進経験、顧客折衝、ベンダーコントロール、チームマネジメント、業界・業務知識など、入社後すぐに活かせる経験が求人の要件と合っているかを確認しましょう。
求人が多い1月〜3月だけでなく、4月〜5月も継続して求人情報を確認することが大切です。
6月〜7月|求人は比較的落ち着くものの、下半期採用につながる時期
6月〜7月は、下半期に向けた採用計画の調整や評価業務、夏のボーナス支給などが重なり、採用活動が一時的に落ち着く企業もあります。
年間のなかでは、IT求人の動きが比較的緩やかになりやすい時期です。
一方、夏のボーナス支給後に退職を決める人が出ることで、企業では欠員補充の採用ニーズが発生する場合があります。
こうした欠員補充に加え、10月から始まる下半期に向けた採用も行われるため、8月〜9月にかけて求人が増えやすくなります。
そのため、6月〜7月に求人が少ないからといって、転職活動を止める必要はありません。
この時期には、以下のような準備を進めておきましょう。
- 職務経歴書の作成・更新
- プロジェクト経験やITスキルの棚卸し
- マネジメント経験や実績の整理
- 希望する職種・年収・働き方の整理
- 転職市場や求人情報の収集
- 転職エージェントとの面談
特に40代・50代は経験が豊富なため、これまでの職歴をすべて並べると、自身の強みが伝わりにくくなる場合があります。
応募先で求められる役割を確認し、関連する経験を優先して整理しましょう。
転職活動の準備を何から始めるべきか知りたい方は、「40代・50代の転職準備でやること|転職活動の進め方と事前準備」もあわせてご覧ください。
8月〜9月|10月の下半期に向けてIT求人が増えやすい
8月〜9月は、10月から始まる下半期に向けて、IT企業の採用活動が再び活発になりやすい時期です。
企業によっては、下半期から開始する新規プロジェクトや事業計画に合わせて、IT人材の採用を進めます。
また、6月〜7月頃の夏のボーナス支給後に退職者が出た場合、その欠員を補充するための採用も行われます。
そのため、8月〜9月は、下半期に向けた計画採用と欠員補充が重なり、求人が増えやすくなります。
40代・50代の場合は、技術的な知識だけでなく、以下のような経験を活かせる求人も確認するとよいでしょう。
- プロジェクトの進捗管理
- 顧客や経営層との調整
- ベンダーコントロール
- チームマネジメント
- 業界・業務知識
- プロジェクトの立て直し
10月入社を希望する場合も、8月になってから転職活動を始めるのではなく、6月〜7月頃には応募できる状態を整えておくことがポイントです。
10月〜11月|下半期開始後の追加採用と翌年4月採用が始まる
10月は、下半期が始まる企業が多い時期です。
新しい組織体制やプロジェクトを実際に動かした結果、人員不足や新たな採用ニーズが明らかになり、10月〜11月に追加採用が行われる場合があります。
たとえば、「プロジェクトの進捗が想定より遅れている」「マネジメントできる人材が不足している」「特定分野の専門知識を持つ人材が必要」といった課題から、経験者採用につながるケースです。
このような求人では、求められる役割や解決したい課題が比較的明確になっている場合があります。
40代・50代にとっては、これまでの経験と企業の課題が合致すれば、即戦力としての強みを伝えやすい時期ともいえます。
また、11月頃からは翌年4月入社に向けた採用活動も本格化します。
4月頃の入社を考えている場合は、この時期から求人を確認し、応募を進めておきましょう。
12月|年末でも4月入社に向けたIT採用は活発
「12月は年末だから求人が少ないのでは」と考える方もいるかもしれません。
しかし、IT業界では、12月も翌年4月入社に向けた採用活動を積極的に進める企業があります。
4月入社を目指す場合、11月〜12月頃に応募し、1月〜2月頃に選考・内定を経て、3月〜4月に入社するスケジュールがひとつの目安です。
もちろん、年末年始の休暇期間には、面接や選考が一時的に止まる場合があります。
しかし、年末年始の期間を除けば、新年度までに必要な人員を確保するため、採用活動を進める企業もあります。
そのため、「12月だから転職活動を休む」のではなく、4月入社を希望する場合は、11月〜12月から積極的に求人を確認しておくことが大切です。
40代・50代のIT転職は入社希望日の約6カ月前から準備しよう

40代・50代のIT転職では、「求人が多い時期はいつか」だけでなく、「いつ入社したいか」から逆算して転職活動を進めることが重要です。
ひとつの目安として、応募から内定獲得までには2〜3カ月程度、内定獲得から入社までにも2〜3カ月程度かかる場合があります。
そのため、入社希望日の約6カ月前から転職活動の準備を始めるとよいでしょう。
4月入社を目指す場合
4月入社を目指す場合は、以下のようなスケジュールが考えられます。
10月頃:転職準備
職務経歴書の作成・更新や、経験・スキル、希望条件を整理します。
↓
11月〜12月:応募
4月入社を想定した求人を確認し、応募を進めます。
↓
1月〜2月:選考・内定獲得
書類選考や面接を進め、内定獲得を目指します。
↓
3月〜4月:退職手続き・入社
現職での引き継ぎや退職手続きを行い、新しい企業へ入社します。
10月入社を目指す場合
10月入社を希望する場合も、同様に入社時期から逆算します。
4月〜5月:転職準備
↓
6月〜7月:応募
↓
8月〜9月:選考・内定獲得
↓
10月:入社
ただし、転職活動に必要な期間は、希望する職種や年収、勤務地、働き方、選考状況などによって異なります。
特に40代・50代では、これまでの経験を活かせる管理職や専門職などに求人を絞ることで、希望条件に合う求人が見つかるまで時間がかかる場合もあります。
「転職したい」と思ってから求人を探すのではなく、早い段階から市場を確認し、準備しておくことが大切です。
IT人材の需要が続く背景
日本では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進やデジタル技術の活用が進み、IT人材の重要性が高まっています。
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」では、IT需要の伸びや人材供給の状況によっては、2030年にIT人材が最大約79万人不足する可能性があると推計されています。
ただし、この数字は、将来のIT需要や人材供給などに一定の条件を置いた推計です。
また、企業ではITシステムの導入だけでなく、デジタル技術やデータを活用した業務改善やDX、新たな事業・サービスの創出なども進められています。
こうしたなかで、IT技術だけでなく、以下のような経験を持つ人材が求められる場合があります。
- 業界・業務知識
- プロジェクトマネジメント
- 顧客折衝
- 社内関係者との調整
- チームマネジメント
- DX推進
40代・50代では、長年のキャリアで培ってきた専門性や業務知識、プロジェクト経験を強みとして活かせる可能性があります。
ただし、IT人材の需要が高いからといって、すべてのIT職種で同じように求人が増えるわけではありません。
40代・50代のIT転職では、「自分は何ができるか」だけではなく、「企業が抱えているどのような課題を解決できるのか」「入社後にどのような役割を担えるのか」まで具体的に整理することが大切です。
出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」
出典:経済産業省「産業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)」
40代・50代のIT転職を成功させる3つのポイント

1. 入社希望日の約6カ月前から転職活動を始める
40代・50代のIT転職では、入社希望日から逆算して、余裕を持って転職活動を進めることが大切です。
応募から内定までに2〜3カ月、内定から入社までにも2〜3カ月程度かかることを想定すると、入社希望日の約6カ月前から準備を始めるのがひとつの目安です。
まずは、
- 職務経歴書を作成・更新する
- IT経験やスキルを棚卸しする
- 希望する職種やポジションを整理する
- 希望年収や働き方の優先順位を決める
- 求人情報を確認する
ところから始めましょう。
早めに準備しておけば、希望に合う求人が公開された際にもスムーズに応募できます。
2. 「経験年数」ではなく「役割・課題・成果」を伝える
40代・50代のIT転職では、「IT業界で20年以上働いてきた」と経験年数だけを伝えても、自身の強みが十分に伝わらない場合があります。
企業が知りたいのは、これまでの経験を活かして「何ができるのか」です。
職務経歴書では、以下の内容を具体的に整理しましょう。
- 担当したプロジェクトの内容・規模
- 担当した役割
- 責任範囲
- マネジメントした人数
- 解決した課題
- 達成した成果
たとえば、「PMとしてシステム開発を担当」だけではなく、「20名規模の業務システム開発プロジェクトでPMを担当し、進捗管理、顧客折衝、ベンダー調整を行った」と記載したほうが、経験の内容を具体的に伝えられます。
さらに、「プロジェクトの遅延リスクを早期に把握し、関係者との調整によって予定どおりのリリースにつなげた」など、課題に対してどのように行動し、どのような成果につなげたのかまで整理すると、入社後の活躍をイメージしてもらいやすくなります。
3. これまでの経験と現在のIT技術を組み合わせる
40代・50代のIT人材は、技術スキルに加えて、長年の業務経験やプロジェクト推進、顧客折衝、チームマネジメントなどを強みにできます。
さらに、これまでの経験と現在のIT技術や開発手法との接点を伝えることで、変化するIT環境にも対応できることを示しやすくなります。
たとえば、以下のような組み合わせです。
- PM経験 × クラウド移行
- 管理職経験 × DX推進
- 業務知識 × AI・データ活用
- 開発経験 × アジャイル開発
すべての最新技術を習得する必要はありません。
これまで培ってきた経験を土台として、新しい技術や仕事の進め方をどのように学び、実務に取り入れているのかを伝えることが重要です。
40代・50代のIT転職に関するよくある質問
Q1. 40代・50代のIT転職は厳しいですか?
未経験の職種や、これまでの経験との関連性が低い仕事への転職を目指す場合は、難易度が高くなる可能性があります。
一方、これまでのIT経験や業務知識、PM・PMO、マネジメントなどの経験を活かせる求人であれば、年齢だけで転職の可能性が決まるわけではありません。
特に40代・50代では、「どれだけ長く働いてきたか」よりも、「どのような役割を担い、企業にどのように貢献できるか」を伝えることが重要です。
Q2. 40代・50代のIT転職はいつから始めるべきですか?
入社希望日の約6カ月前を目安に、転職活動の準備を始めるとよいでしょう。
応募から内定までに2〜3カ月、内定から入社までにも2〜3カ月程度かかる場合があるためです。
ただし、転職活動に必要な期間は、希望する職種や年収、勤務地などによって異なります。
転職を検討し始めた段階から求人情報を確認し、職務経歴書の作成や経験・スキルの棚卸しを進めておくと、余裕を持って転職活動を進められます。
Q3. IT求人が多い時期は何月ですか?
IT求人は年間を通じて募集されていますが、4月入社に向けた採用が進む1月〜3月は、求人が多くなりやすい傾向があります。
また、8月〜9月も10月の下半期開始に向けた採用や、夏のボーナス支給後の退職者に伴う欠員補充によって、求人が増えやすい時期です。
さらに、11月〜12月頃からは翌年4月入社に向けた採用が本格化します。
特定の月だけを見るのではなく、希望する入社時期から逆算して求人を確認することが大切です。
Q4. 12月はIT求人が少なくなりますか?
12月は年末年始の休暇によって選考が一時的に止まる場合がありますが、IT業界の採用活動全体が落ち着くとは限りません。
翌年4月入社に向けて11月〜12月頃から採用を進める企業もあるため、4月入社を希望している方にとっては重要な時期です。
年明けまで待つのではなく、11月〜12月から求人を確認しておきましょう。
Q5. 40代・50代のIT転職では転職エージェントを利用したほうがよいですか?
転職エージェントを利用すると、自分だけでは見つけにくい求人を紹介してもらえる場合があります。
また、職務経歴書の添削や経験・スキルの整理、面接対策などのサポートを受けられることもあります。
40代・50代では、求人の数だけでなく、自身の経験や専門性に合った求人を紹介してもらえるかが重要です。
転職エージェントを選ぶ際は、IT業界・IT職種への理解や、40代・50代の転職支援実績なども確認するとよいでしょう。
転職エージェントの選び方を詳しく知りたい方は、「40代の転職エージェントの選び方|自分に合うサービスを見極めるポイント」も参考にしてください。
まとめ|40代・50代のIT転職は求人が多い時期を把握して早めに準備しよう
IT求人は年間を通じて募集されていますが、4月や10月など企業の年度・半期の切り替わりに向けて採用活動が活発になりやすい傾向があります。
特に1月〜3月は4月入社に向けて求人が多くなりやすく、8月〜9月には下半期に向けた採用や欠員補充によって求人が再び増えます。
また、4月〜5月や10月〜11月には、組織やプロジェクトを実際に動かした結果、新たな人員不足が判明し、追加採用が行われる場合があります。
12月も、年末年始に選考が一時的に止まる場合はあるものの、翌年4月入社に向けた採用が活発に行われる時期です。
ただし、求人が多くなるまで待ってから転職活動を始める必要はありません。
40代・50代のIT転職では、応募から内定、入社までの期間を考慮して、入社希望日の約6カ月前から準備を始めましょう。
そして、これまでの経験を単に並べるのではなく、「企業のどのような課題を解決できるのか」「入社後にどのような役割を担い、どのように貢献できるのか」を具体的に伝えられる状態を整えておくことが、転職成功につながります。
40代・50代のIT転職、初めの一歩はエイジレスの面談から
「いつから転職活動を始めればいいか分からない」
「自分のIT経験を活かせる求人があるのか知りたい」
「今すぐ転職すべきか、もう少し準備してから動くべきか迷っている」
このような方は、エイジレスのキャリア面談をご活用ください。
エイジレスでは、これまでのIT経験やスキル、プロジェクト経験、希望する働き方、今後のキャリアを伺い、一人ひとりの状況に合わせて転職活動をサポートします。
現在の転職市場や求人状況を踏まえて、自身の経験を活かせる求人や、転職活動を始めるタイミングについて相談することも可能です。
また、職務経歴書や履歴書の添削、経験・スキルの棚卸し、応募先に合わせたアピールポイントの整理、面接対策なども行っています。
「まだ転職すると決めていない」「まずは自分の経験がどのような求人に活かせるのか知りたい」という段階でもご相談いただけます。
実際に40代・50代で転職した方の転職活動や不安、転職後のキャリアを知りたい方は、「40代・50代の転職成功事例・内定者インタビュー」もあわせてご覧ください。
まずは、これまでの経験や今後のキャリアを整理し、自分に合った転職活動のタイミングを見つけましょう。
