この記事はオンライン面接を受ける40代・50代の求職者に向けた実践的な対策ガイドです。
近年は多くの企業でオンライン会議の導入が進み、転職活動においてもオンライン面接は一般的なスタイルとなっています。
移動の時間がなく、効率的に面接を受けられる一方で、通信環境やカメラ映りなどオンラインならではの注意点もあります。
本記事では、オンライン面接の流れやマナー、よくあるトラブルとその対策について対面形式の面接との違いを交えながら解説します。

40代・50代のオンライン面接で意識すること

対面面接とオンライン面接の違い

オンライン面接はコロナ禍で、対面接触を避けるという理由から急速に普及しました。
時間や場所の制限を受けにくく効率的であり、遠方の求職者も面接が受けられるオンライン面接は企業にとっても会場を用意する手間やコストがかからないため、現在は多くの企業がオンラインでの面接を取り入れています。
求職者にとっても、通信環境が整っていれば、自宅など普段の生活空間で緊張せず面接を受けられるというメリットがあり双方にとって有効な方法といえるでしょう。
しかし対面面接と異なり、表情や雰囲気が伝わりにくい傾向があるなど、オンライン面接特有の注意点も存在します。

比較項目

対面面接の特徴

オンライン面接の特徴

移動

必要で時間管理が重要

不要で効率的だが環境整備が必要

視覚情報

全身の印象が伝わる

上半身と背景中心、画面構成が印象を左右する

トラブル

ほぼ物理的トラブルのみ

回線・音声・画面の不具合リスクがある

オンライン面接の事前準備

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ここでは、事前に確認すべきことや環境設定の方法について解説していきます。

使用するアプリやツールの準備

通常、選考を受ける企業から事前に使用するアプリやオンライン面接のURLについての情報が送られてきます。
オンライン面接のツールも企業によって異なるため、これまでに使用したことがないツールで実施されることもありますが、その場合は事前にインストールが必要です。
また普段から使用しているツールであっても、プロフィールの写真や自分の名前の確認をし、面接に相応しい写真になっているのか、名前は履歴書と同じ表記になっているのかなど適切な準備をしておく必要があります。

機器のセッティングと準備

オンライン面接では途中で通信が途切れてしまう、カメラが映らない、画面がフリーズしてしまうといったトラブルが発生しがちです。可能な限り有線LANの使用を選択しましょう。
無線LANを使用する場合、室内の最も通信環境の良い場所を選び、面接前には通信状況の確認を必ず行いましょう。
万が一の準備としてスマホのテザリングや別のネットワークを用意するのもお勧めです。
携帯電話を使用する場合は、充電を十分に行い通知設定などはオフの状態にしておきましょう。
通信トラブルは評価に直結する可能性もあります。

PCやスマホの位置調整

オンライン面接では目線の位置も重要です。
目の高さにカメラの位置がくるように調整し、胸元まで映る画角に調整しましょう。
履歴書用の写真のようなバランスを参考にするといいかもしれません。
胸元まで映っていると、手を挙げたときに手も映ります。意欲を表す際などでは効果的にみえます。

また顔が明るくはっきり映っていないと、暗い印象を与えてしまいます。
窓のある環境で自然光を利用するか、自然光の取り入れが難しい場合は、ライトを顔に当てるなど工夫することで顔がしっかり明るく映るように調整を行いましょう。

騒音が聞こえてくる場所などは避け、静かな環境でオンライン面接を受けられるようにすることも重要です。

PCやスマホの背景画像

オンライン面接を受ける際は、背景に余計なものが映っていない状態で臨みましょう。
白い壁の前など何も映っていない場所が環境として選択できる状態であれば、そのような場所を選び、どうしても背後に何かが映り込んでしまう場合や無機質な背景の前でオンライン面接に臨むことが難しい場合は、モザイクでぼやかす方法や、モザイクをかけても気になるような場合は、白い壁などのバーチャル背景でも問題ありません。
またオンライン面接中は、途中で家族や本人以外の方が映り込んだりすることのないよう、事前に協力をお願いすることも大切です。 

面接にふさわしい服装と姿勢

オンライン面接であっても、対面での面接と同様に第一印象は非常に重要です。
40代・50代は落ち着きと信頼感を期待されていることも多く、面接を受ける企業の文化に合わせつつ清潔感とキッチリとした印象のある服装を選びます。
基本はスーツやジャケット着用が好ましく、業界・職種によっては男性の場合、ネクタイも必要です。
自宅からですと、普段座り慣れている椅子を使用することが多くなりますが、いつものようにリラックスした座り方をしてしまうと、背もたれにもたれてしまったり、肘をついてしまったりしてしまう可能性もあるため面接中は姿勢への意識もしっかりと持っておきましょう。回転する椅子などですと知らず知らずに動かしてしまうこともあります。姿勢を正した状態で、今一度カメラと目線を合わせてみましょう。

事前リハーサル

面接当日までには、入室から退出までを想定したリハーサルで流れを確認しましょう。
当日に近い環境で、マイクやスピーカー、カメラの動作確認と音声バランスを確かめます。
声のトーン、大きさ、スピードは適切か。顔の映り方は明るくはっきりしたものになっているのか、特に自然光を利用する場合は、時間によって見え方が異なりますので注意が必要です。
zoomなどでは自分で録画をすることができるため、録画機能で自分の話し方や表情を皆返し、改善点を洗い出すことも効果的です。

オンライン面接で確認しておきたい点

  1. 入室手順と名前表示の確認
  2. マイクとスピーカーの音量バランス調整
  3. 背景と顔の映り、画角の確認
  4. 通信環境は問題がないか

トラブル時の対処法

オンライン面接のトラブルに備えるには、事前に対応方法を確認しておくことも重要です。
焦ってしまうとどのように対応すれば良いのかわからなくなってしまうこともあり事前に想定し対応できるようにしておきましょう。  

  • トラブルが発生してしまった場合に備えてメール文言や電話で伝える文言を用意しておく
  • 企業担当者の緊急連絡先を、事前に確認しておく
  • 慌てずまずはPC、スマートフォンの再起動
  • 相手の音声が聞こえない、カメラが映らない時はツールのチャット欄から簡単に状況を説明する
  • まずはPC,スマートフォンの再起動を試みる(その際は、チャット機能を使って一旦退出する旨伝える。)
  • 代用できる通信機器を用意しておく

オンライン面接|当日の流れと注意点

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このパートではオンライン面接当日の流れについて解説します。
対面面接では面接官は能力はもちろん第一印象、話し方、所作、マナーを含めて、自社に入社してもらいたい人材かを見極めます。
一方でそれは求職者側も同様です。受付の方の対応、職場の雰囲気、面接を受ける部屋の清潔感等、面接を受ける前から自分にふさわしい会社かを見極める機会が設けられています。

オンライン面接は効率的ではありますが、対面に比べると面接官も求職者も判断をするための情報量が少なくなってしまいます。
そのため面接官も、オンライン面接で得られる求職者の画面越しの細かな情報まで注意して観察しようとします。対面での面談同様に緊張感を持ってオンライン面接に臨みましょう。

入室は余裕を持って

事前に発行されたオンライン面接用のURLにアクセスします。
面接の時間よりも前に、余裕を持ってURLへアクセスしてください。
10分前には機器のセッティングを完了して、5分前にURLにアクセスし、カメラの映り方や照明などの最終調整を終えておきましょう。

オンラインで顔を見た時の挨拶も対面と同様

対面では面接室に通され、面接官が入ってきたら立ち上がって挨拶をするのが一般的ですが、オンラインでは、立ち上がる必要はありません。
面接官が入室したらにこやかに「こんにちは、〇〇と申します。本日はよろしくお願いします」」「〇〇と申します。本日はお時間をいただきありがとうございます」といった形で挨拶をします。
この際の注意点として、挨拶をしてから頭を45°ほど傾けること。挨拶しながら頭を下げてしまうと声も聞こえづらくなってしまいます。オンライン面接は、対面時よりも視覚の印象が強くなるためご注意ください。

またオンラインでは、対面に比べ声が通りにくいことも多いです。声を張って、明るさと意欲を伝えていきましょう。目線はカメラに合わせた方が自然な印象になりますがパソコン内蔵のカメラを使用する場合は、カメラは画面の上にあるのが一般的です。
モニター越しに面接官に目線を合わせていると、面接官からはややうつむいたように見えてしまい、目線が合っているようには見えません。
話を聞く時は、画面を見る。挨拶や発言するときはカメラ目線にできるといい印象を与えることができるかもしれません。

質疑応答で会話開始時の注意

オンライン面接では、受け答えの仕方にも注意が必要です。
タイムラグが生じるケースもあるので、面接官の質問に被らないように答えてください。
また早口だと伝わりづらい音があります。張りのある声で「ゆっくり」「はっきり」を意識しましょう。
次の内容に移るときは、少しだけ間を空けるのも効果的です。
発言の終わりには、「以上です」と伝えると、面接官が次の質問に入り易くなります。
また面接官の話を聞く時は、「うなづく」動作も大きめに、「ハイ」「ええ」といった相づちも、相手の言葉を遮らないよう気をつけます。
全体的にリアクションは大きめのほうが良いでしょう。

オンライン面接のカンペ使用

対面でカンペを使用するのは厳禁です。
ただ、オンラインの場合のカンペ使用は、面接官も賛否両論あるようです。
肝心なのは、面接官にどう伝わるのかを理解することだと思います。
カンペを丸読みすると棒読みになってしまい、内容がどうであれ意欲が伝わりません。
面接の場ではオンラインも対面も問わず、上手に話すことではなく、自分の想い、考え、能力を相手に伝えられるかどうかです。
目線がずっとカンペを向いている、目線が目まぐるしく動くことは自信がなく映ってしまいます。
カンペを用意するのであれば、キーワードや短めの文だけにして、カメラのあたりに貼っておくことをおすすめします。
「意欲」や「能力」を伝える面接の場でカンペに頼るのは、マイナスな点が多いとアドバイスをさせていただいていますが、少なくともマナーとしてカンペが丸みえの状態はやめておきましょう。

資料の共有

画面共有で資料を見せる際は、事前にファイルをデスクトップ上の専用フォルダにまとめ、余計なファイル名や通知が出ないようにしておきます。資料提示の順序とタイミングもリハーサルで確認します。

  • 面接用フォルダに必要書類をPDFでまとめる
  • 画面共有前に余計なウィンドウや通知をオフにする
  • 送付用のメールテンプレも準備しておく

トラブルが発生しても慌てない

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オンライン面接と、対面面接とで大きく異なるのが接続上のトラブルが発生しやすいことです。準備段階でもお伝えしましたが、ここで改めて詳しくお伝えします。

回線が切れた時の手順(再接続・別URL・連絡先の準備)

回線が切断された場合はまず落ち着いて再接続を試み、接続が復旧しない場合は事前に控えた連絡先へ電話かメールで事情を伝えます。
別のURLや電話での代替を提案できるよう準備しておき、再接続できた際には短く謝罪して面接を続行します。
事前に連絡手段を確認しておくことが重要です。

音声が聞こえない・ノイズ発生時のチェック(イヤホン・マイク・ミュート設定)

相手の声が聞こえない、こちらの音声にノイズがある場合はまずミュートやイヤホンの接続をチェックし、マイクの入力設定を確認します。
バックグラウンドノイズが多い場合はヘッドセットに切り替え、問題が解決しない場合はチャットで短く状況を伝え代替手段を確認します。
事前に静かな場所を確保することが予防策となります。

映像が乱れる・カメラが動かなくなった時の対処(カメラ設定・代替デバイス)

映像の乱れやカメラ故障が起きた際はまずカメラの切り替えや再起動を試みます。
外付けカメラやスマホを、代替デバイスとして用意していると素早く対応できます。
問題が解決しない場合は映像なしで音声のみで続行する旨をチャットで伝え、必要なら電話に切り替える提案を行います。

在宅ならではのトラブル対策(子供・家族の割り込み・部屋の確保)

在宅面接では家族の割り込みが起きやすいため、事前に面接時間を共有し部屋を確保することが重要です。
宅急便が届くなど、予期せぬ割り込みがあった場合は短く謝罪して対応し、面接を継続できるかを確認します。

退出時も対面同様に挨拶で終わる

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対面の面接と違い、オンライン面接では退出のタイミングも難しいと感じる方も多いと思います。
面接官が「本日の面接はこれで終了です」「以上で面接を終了します」と言ったら、まずは面接の機会を作ってもらったことへのお礼を伝えましょう。
いつまでも退出せずお見合い状態になることもありますが、
「本日はお時間をいただきありがとうございました。では失礼致します」と言ってお辞儀をしたあとゆっくり回線を切って問題ありません。

まとめ:オンライン面接で注意すべき最重要ポイント

オンライン面接では、対面面接のための準備以外にもやっておくべきことが複数あります。
パソコンやスマートフォンなどの端末、マイク機能付きのイヤホンなどの準備や、面接を受ける場所の環境の整備、使用するアプリの動作確認など、事前準備をきちんと行っておくことで、安心して面接に臨めるようになるでしょう。
質疑応答では「ゆっくり」「はっきり」「伝わりやすい言葉」で発言しましょう。
意欲を伝えるために、リアクションは大きめに。
カンペの利用はできれば使用せず、使用をしたい場合でも最小限に留め、不自然な目線にならないよう心がけましょう。
オンラインならではのトラブルに備えておくことで、本番の不測の事態を最小化できます。