60歳目前、年収半減の危機から「生成AI」の最前線へ。59歳で掴んだ、実力主義のキャリア更新。

「楽しさ」と「トレンド」を追い続けた35年
まずは、これまでのご経歴について教えてください。
私のキャリアの根底にあるのは、IT業界に一歩踏み出した当初から一貫している「組織やお客様への貢献」です。転機となったのは1995年頃、インターネットの時代がやってきたときです。それまでの単体パソコンの世界からネットワークが広がる大きな変化を感じ、「この波に乗らなければ」とソフトウェア業界から通信業界へキャリアチェンジしました。
前職の大手IT企業では、通信の品質管理や、サービス提供までの一連の手続きを行うデリバリー、さらにはBCP(事業継続計画)の推進や在宅勤務の導入など、本当に多岐にわたる業務を任せてもらいました。直近の数年は特にAI関係が大きな比重を占め、常に「新しいトレンドに乗ること」を純粋に楽しんで仕事をしてきました。
「生涯現役」として、市場価値をダイレクトに反映できる環境へ
今回、転職を考えるようになったきっかけは何だったのでしょうか?
在籍していた会社は60歳定年で、再雇用制度は整っているものの、待遇面では年収が半分近くまで下がるという現実がありました。もちろん、会社が若手を育成し、組織を循環させていこうとする方針は人事との対話を通じても理解していましたし、決して軽視されているわけではないことも分かっていました。
しかし、自分自身のマインドとしては、まだまだ新しい技術に触れ、第一線でアウトプットを出せるという強い実感が持てていたんです。特に直近数年で携わったAI領域の進化は、かつてのインターネット登場以上のインパクトがあり、この波に乗り続けたいという純粋な楽しさがありました。
そうした中で、仕事内容は大きく変わらないにもかかわらず「年齢」という区切りだけで一律に評価や役割が制限されてしまう制度を目の当たりにし、「自分はこのままここに留まっていいのか」という自問自答が始まりました。
もちろん生活を維持するという現実的な側面もありましたが、それ以上に、自分のこれまでの経験や今持っているスキルが、市場価値としてダイレクトに反映される環境に身を置きたいという想いが強まりました。年齢を理由に守りに入るのではなく、実力を正当に見てもらえる場所で、60歳を過ぎても「生涯現役」として挑戦し続けたい。その前向きな決断が、今回の転職活動の大きな原動力となりました。
80社応募しても届かない声、「現実」に心が折れかけた日々
活動当初はどのような状況でしたか?
非常に厳しかったです。大体エントリーは80社ほどしましたが、そのほとんどが書類選考で見送りでした。あるエージェントからは「募集枠2名に対して50人の応募がある中で、あなたは将来性のある若手と自分、どちらを選びますか?」と、突き放すような現実を言われたこともあります。
他の大手エージェントも利用しましたが、案件数こそ多いものの、面談を重ねるうちに担当者が私の経歴を勘違いしていたり、送ったメールを読んでいなかったりと、温度感の低さを感じることが多々ありました。なかば諦めモードになり、「もう今の会社に残るしかないのか」と心が折れかかっていました。
エイジレスという名前に惹かれ、鈴木さんとの出会いで道が開けた
そんな中でエイジレスエージェントを選んだ理由を教えてください。
まず「エイジレス」という社名に強烈に惹かれたのが第一印象です。2024年の初めに一度お話しした際は、私の希望するAI領域の求人がまだ世の中に少なく、その時はご縁が繋がりませんでした。転職活動が思うように行かない中、本当に転職するなら今しかないと最後の踏ん張りしようとした矢先、鈴木さんに声をかけていただきました。
鈴木さんは非常に熱量が高く、私のこれまでの経歴や、単なるエンジニアではない「AIを活用してどう貢献したいか」という想いを深く理解してくれました。大手にはない、決め細やかで手厚いサポートに、かつて20年前の転職でお世話になった信頼できるエージェントの姿が重なり、大きな安心感を得ることができました。
一度断られた企業へ、あえて挑む。戦略的な二人三脚
内定を獲得した企業への選考プロセスについて。
実は今回内定をいただいた企業には、過去に別のルートで応募して一度お断りされていたんです。そのため、鈴木さんから提案されたときは「また同じ結果になるのでは」と、最初はあまり積極的ではありませんでした。
しかし、鈴木さんは「今、この会社はAIチームを立ち上げたばかりで、W様の経験が絶対にマッチする」と確信を持って提案してくれました。結果として、面接確約という形で選考が進み、驚きました。
特に苦労したのは、選考に含まれていたワークショップです。実は同じタイミングで、セミナー講師を行う時期と重なり、1週間に4本の資料作成に加え、ワークショップ課題の対応をしなくてはならず、肉体的には非常にきつかったのですが、鈴木さんから励ましと、私のこれまでの経験を企業のニーズに合わせるために客観的な視点でのアドバイスや壁打ち相手をしていただき、やり遂げました。
そのフィードバックを即座に取り入れ、限られた時間の中で資料を徹底的に修正・ブラッシュアップしたことで、提案の精度を一段も二段も引き上げることができました 。自分一人の視点では気づけなかったポイントを修正し、納得感のある内容に仕上げられたことが、最終的な合格を後押ししてくれたと感じています 。
59歳で掴んだ、「生涯現役」への切符
二次面接ではどのような反応がありましたか?
プレゼンの後、責任者の方から「今すぐ採用通知を出したい」と言っていただけたときは、本当に嬉しかったですね。かつて一度諦めた企業に、自分の力を認められて食い込めたことに、大きな自信をもらいました。
もし何もせず、不満を抱えたまま再雇用を選んでいたら、今のこの晴れやかな気持ちはありませんでした。59歳という年齢でも、しっかりとしたサポーターがいれば、自分の経験を正当に見てくれる場所は見つかるのだと実感しました。
新しい職場は、定年が70歳まであり、実力次第でどんどん新しいことに挑戦できる環境です。これから本格的に拡張していくAI事業のフェーズで、自分の持てる力をすべて発揮し、貢献していきたいと燃えています。


