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DNTIの DX ERP事業本部が描く挑戦と、SAP コンサルタントのリアル

DNTIの DX ERP事業本部が描く挑戦と、SAP コンサルタントのリアル
SAPをはじめとしたERP領域は今、大きな変革の最中にあります。AIを中心としたテクノロジーの進化が、その流れを加速させています。 一方で、日本社会も同様に大きな転換期を迎えています。人口減少や国際競争の激化といった環境のなかで、企業は持続的な成長を求められています。 こうした時代の潮流のなかで必要とされているのは、豊富な経験を持つ業務コンサルタントとITコンサルタントの両面に精通した人材です。現場で培った知見を活かして企業改革をリードし、同時に次世代の人材育成にも関わっていくことが、今後ますます重要になっていくと考えています。 DNTI株式会社(以下、DNTI)は、DX Lab.事業本部、Professional Services事業本部、そしてDX ERP事業本部という3つの柱を通じて、お客様の基幹業務改革とシステム導入をワンストップで支援している。特にDX ERP事業本部は、経営課題の理解から業務設計、システム導入までを一気通貫で担い、“現場で頼られるコンサルタント”を数多く輩出してきました。 今回は、DX ERP事業本部を率いる澤様に、DNTIが描く成長戦略と、ミドル・シニア人材に対してどのような期待を寄せているのかを伺いました。 ※内容は2025年7月時点のものになります

インタビュイー 執行役員 DX ERP事業本部長 澤 廣樹様

SAPジャパン株式会社での12年のキャリアと、コンサルティングファームでのビジネスコンサル、IT(ERP)コンサル、プロジェクトマネージャーとして30年のキャリア。SAPジャパン株式会社では、ASIAパシフィックアワード、プレジデントアワード、トップコンサルティングアワードを受賞し、多数の大規模プロジェクトの責任者を経験。その後、SAPおよびコンサルティングファームでの新設部署の立ち上げ経験、ビジネスデベロップメント、エコシステム、採用、教育の経験。SAPジャパンおよびビジネスパートナーとも強いコネクションがあり、現在はこれまでの経験を生かして、SAP事業の立ち上げと推進に取り組む。

──まず、DNTI様の会社全体についてご紹介いただけますか?

澤様:

現在、当社には大きく分けて3つの事業部があります。

1つ目がDX Lab.事業本部です。
ここではお客様の業務課題に対してシステムを用いた解決策の提供や、既存の業務フローを刷新するなど、まさに「業務とITの橋渡し」として開発支援を行っています。

クラウド基盤やアプリケーション開発といったテクノロジー寄りのテーマだけでなく、業務改善そのものに切り込んでいけるのが特徴です。

2つ目はProfessional Service事業本部
こちらはコンサルタントが中心の部門で、DX推進や業務改善に取り組むお客様を幅広く支援しています。

単にシステムを導入するのではなく、「そもそもシステム化すべきか?」「ワークショップで社内の合意形成を図った方が良いのでは?」といったように、最適な方法を選び抜きながら課題解決を進めていきます。

そして3つ目が、私が責任者を務めるDX ERP事業本部です。
ここはお客様の基幹システムに関わる部分を担っており、ERP(財務・管理会計・販売管理・購買管理・生産管理)領域を中心にSAPソリューションを用いた導入コンサルティングを行っています。

単なるシステム導入にとどまらず、経営課題を理解し、業務改革とIT導入を同時に支援していく。お客様と同じ船に乗り込み、共に漕ぎ出す姿勢で取り組むのが我々のスタンスです。

──ERP領域のコンサルティングに注力される背景についても伺えますか?

澤様:

ERPは、企業の心臓部を支えるシステムです。

財務、会計、販売、調達、生産といった基幹業務をすべて横断的につなぎ、企業経営の根幹を可視化・最適化するもの。だからこそ、コンサルタントには業務理解とIT理解の両輪が求められます。

例えば、経営層は「我が社は本当に儲かっているのか?」「どの商品が利益を出しているのか?」「この工場や子会社は健全に運営されているのか?」といったことを把握したい。そのためには、管理会計の仕組みをしっかり構築する必要があります。

製造業であれば原価計算は必須となり、販売や調達、生産といった各業務が密接に連携して初めて成り立つ世界です。

ところが実際には、こうした領域を横断的に理解し、かつSAP上で正しく設定できるコンサルタントは市場全体で圧倒的に不足しています。

だからこそ私たちがその役割を担っていきたいと考えています。

業務コンサルタントとITコンサルタントを兼ね備える存在

──具体的に、御社のSAPコンサルタントはどのような役割を担うのでしょうか?

澤様:

大きく言うと2つです。

1つは業務改革を支援する業務コンサルタントとしての役割。
財務、会計、販売、生産などの知識を武器に、お客様の業務そのものを理解し、改善に導いていきます。

もう1つはSAPを深く理解して活用するITコンサルタントとしての役割。
パラメータを適切に設定し、業務フローをシステムに落とし込みます。

特徴的なのは、この2つを別々に分業するのではなく、1人のコンサルタントが両方を担う点です。計画立案から要件定義、導入、開発、本番稼働までフルスコープで関わる。業務とITを行き来しながら、全体を一貫して推進していくのがDNTI流のスタイルです。

経験を活かし、SAPのベストプラクティスで企業を支える

澤様:

日本は人口減少が進み、国際競争も一層激化しています。
そのなかで、日本企業の約90%以上を占める中堅・中小企業が持続的に成長していくことは、社会全体にとって欠かせないテーマです。

こうした変化のなかで私たちが注目しているのは、SAP/ERPが持つ「世界中の企業の知見が凝縮されたベストプラクティス」です。
長年の実績から導き出された最適な業務フローや機能が組み込まれており、それを活用することで企業の経営課題を効率的かつ確実に解決へと導くことができます。

お客様の現場で積み重ねてきた経験を土台に、このベストプラクティスを最適なかたちで活かしていく──。

それこそが私たちの仕事の根幹であり、真に信頼されるSAPコンサルタントに求められる姿勢だと考えています。

 

専門性とチームワーク、その両立が鍵

澤様:

そうした取り組みを支えるうえで、もう一つ欠かせないのがチームワークです。
ERP/SAPはすべての業務がつながっています。販売と生産、調達と財務、それぞれの部門が異なる立場でぶつかり合うことはよくあります。

そんなときに対立を煽るのではなく、全体最適を見据えて合意形成を進める。
これができる人材こそ、真に信頼されるSAPコンサルタントだと考えていますし、私自身そうあろうと努めています。

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コミュニケーションとチームワークを前提に

──これまでのお話はスキル面に関する内容が多かったと思います。

ただ、それ以外に「人としての考え方」や「DNTIにフィットする人物像」という観点では、どのような特徴があるのでしょうか。

澤様:

まさにその点こそ、当社の大きな特徴です。
DNTIで長く活躍している人材に共通するのは、コミュニケーションとチームワークを大切にできる人であること。

この仕事では必ず「コンフリクト=対立」が発生します。
販売部門と生産部門、財務と調達、あるいはコンサルタントとお客様の間でもそうです。さらに、社内でも先輩と後輩、マネージャーとメンバーといった縦の関係でも起きます。

そこで重要なのは、むやみに対立を拡大させるのではなく、全体最適の視点で合意形成を進められるかどうかです。

「自分だけが優秀であれば良い」という姿勢では、長くは続きません。

DNTIでは「他者を支える視点」を育むためにもメンターメンティー制度を整え、後輩は必ず先輩に質問できる体制を作っています。
プロジェクトが違っても、必ず誰かが相談相手になれる仕組みです。こうした文化を土台に、自然と助け合いが生まれているのです。

──候補者の方々が最終的にDNTIを選ぶ決定要因には、どういったものが多いのでしょうか。

澤様:

大きく2つです。

1つは、チームワークやサポーティブな文化です。

「仲間が支えてくれるから挑戦できる」「困ったときに助け合える」といった声を多くいただきます。大手企業で「人の入れ替わりが激しく、誰からも支援を受けられなかった」という経験をした方にとって、DNTIの文化は非常に魅力的に映るようです。

もう1つは、本質的に“コンサルタント”としてキャリアを積めること。

SAPの世界では「運用保守で終わってしまうのではないか」「やりがいはあるけどこの先どうなるんだろう?」といったようにキャリアのネクストステップに不安を抱く方が少なくありません。

DNTIでは、業務知識を深めつつSAPの知見を磨き、経営層と直接議論できるレベルに到達できますし、キャリアステップも明確にしています。

これを「一生のキャリアにできる」と感じ、最終的に当社を選んで頂ける方が多いですね。

ミドル・シニア層に求められる役割と成長機会

──特に40〜50代のミドル・シニア層にとって、御社での役割やキャリア展望はどのようなものになるのでしょうか。

澤様:

ミドル・シニア層には大きく2つの役割を期待しています。

1つは、プロジェクトの推進力です。

中堅企業向けの案件が多い当社では、1人のコンサルタントが業務とITの両方を担います。つまり、業務コンサルとITコンサルを兼務しながら、お客様の改革を現場でリードしていただくことが可能です。

もう1つは、若手の育成です。

SAP人材は日本全体で不足しており、経験豊富なミドル・シニア層が次世代を導くことは欠かせません。
知識を伝えるだけでなく、現場での判断基準や仕事の進め方を示すことで、若手の成長はもちろん、組織全体の力も高まります。

DNTIではメンティー・メンター制度を設け、シニア層が幅広い領域を支援しながら知見を共有することを奨励しています。その過程で自身の経験をさらに深めることができ、次世代の育成と自己研鑽の双方を実現できる環境となっています。

「自走力」を支える環境

──経験豊富な方であっても、新しい領域を学ぶ必要はありますよね。

澤様:

その通りです。だからこそ、DNTIでは学習環境をしっかり整えています。

例えば、社内にはパブリッククラウドとプライベートクラウド2つのSAP環境を用意しており、いつでも自由にアクセスして触れることができます。
また、SAPがグローバルで展開しているオンライントレーニングツール「Learning Hub」も契約しており、全業務領域・全機能に関する教材を好きなときに学習できます。

加えて、前述のメンター・メンティー制度があります。
ミドル・シニア層はこれまで培った知見を若手に伝える中で新たな気づきを得ることができ、若手は先輩の支援を受けながら安心して挑戦できます。
互いに刺激し合いながらスキルを磨ける、この双方向の仕組みがDNTIの学習環境を特徴づけています。

最先端のテクノロジーに触れる醍醐味

──今後のDNTI社のSAP事業の展望について教えてください。

澤様:

今、SAPにはAIが組み込まれ始めています。ChatGPTやMicrosoft Copilotのような仕組みとの連携も進み、テクノロジーの最前線に触れられる環境が整っています。

実際、SAPは複数の生成AIベンダーとも深く連携しており、すでにプラットフォーム上で生成AIを活用できる仕組みが提供されています。
日々の業務プロセスに組み込まれることで、これまでにない効率化や高度な意思決定支援が可能になってきました。

私自身SAPジャパンの出身であることもあり、DNTIでSAPに携わることは、単なる業務システム導入にとどまらず、世界規模で進化するテクノロジーの最前線に業務として関われるチャンスだと考えています。
ミドル・シニア層の方々にとっても、これまで培ってきた業務経験を活かしながら新しい技術に触れ続けられる。

この掛け算が、DNTIでのキャリアの大きな醍醐味になるはずです。

終わりに──DNTIが提示するキャリアの魅力

──最後にこの記事をお読みの方へのメッセージをお願い致します。

DNTIは、業務コンサルタントとITコンサルタントを兼ね備える稀有な存在になる機会を提供できる会社だと思っています。
財務・会計・販売・調達・生産といった基幹業務を深く理解しつつ、SAPの標準機能を駆使してシステムに落とし込む。その経験は、必ず次のキャリアの大きな財産になります。

ERP事業部には、地方在住でお客様先へ出張しながら活躍するメンバーも多くいます。
だからこそ月に一度は全員で顔を合わせる機会を設けており、プロジェクトの振り返りだけでなく、日々の工夫やちょっとした知見を共有したり、雑談で盛り上がったりと、和気あいあいとした雰囲気があります。
真剣さと温かさの両方があるのが、このチームの魅力です。

加えて、若手を育てる仕組みや学び続けられる環境、そして世界最先端のテクノロジーに触れられる土壌も整っています。これまでの経験を活かしつつ、新しい知識を広げ、後進を育て、経営層とも渡り合えるプロフェッショナルへ──。

DNTIは、そのキャリアを共に描くパートナーでありたいと考えています。ぜひ、私たちと一緒に仕事を楽しみながら成長していきましょう。

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